2022年の夏から、定期的にブリタの水を使ったスープレシピをご提案いただくスープ作家の有賀薫さんに、水にまつわるお話を伺うシリーズ、第三弾は「健康と水」。健康のために心がけていること、その考えを体現したスープのレシピを教えていただきました。
ー健康のために意識していることはありますか?
「気候が安定しなかったり、環境の変化などがあると、体調をくずしがちです。私は「体の循環」をいつも気にしています。たっぷり食べて、吸収して、出す。このサイクルというかリズムを崩さないようにしています。」
体の循環、当たり前のことですが、滞りがち。忙しかったり、何か気がかりがあったりと、リズムを崩す要因はあちらこちらにあるもの。
ーどんな工夫をされているのでしょう?
「普段から食物繊維と水分をたっぷりとるようにしています。それにはスープが最適です。今回作る沢煮椀は、まさにピッタリのスープです。沢煮椀は、たっぷりの千切り野菜を豚肉と煮る和の汁物です。今回はセロリを使って、少し洋風のテイストも加えました。」
早速レシピを見ていきましょう。
▼材料(2〜3人分)
- 豚の生姜焼き用 120g ※少し厚めのもの
- 片栗粉 小さじ2
- 酒 小さじ2
- ごぼう 1/2本
- セロリ 1本
- エリンギ 小1本
- 長ネギ 1/3本
- しょうが 1片
- ごま油 大さじ1
- 塩 小さじ1/2
- 薄口醤油(なければ濃口でOK) 少々
- 黒胡椒(できればあらびきこしょう)
- ブリタの水 600mL
ー作るときのポイントはありますか?
「野菜を切りそろえることで食感がよくなります。豚に片栗粉をまぶしておくとスープに軽いとろみがついて、やさしい口当たりに仕上がります。そして野菜をしんなりするまでていねいに炒めることで、野菜のえぐみなどが追い出され、野菜の旨味や甘みが引き出されます。」
沢煮椀は、卓袱(しっぽく)料理の一種で、千切りの豚肉と野菜が入ったお吸い物です。(食材を千切りにするのは中華料理の影響です。)今回はセロリとごぼうがたっぷり入った沢煮椀。炒めた千切り野菜はとても食べやすく、無理なくとてもたくさん野菜を食べることができるスープでした。
セロリはカリウムを多く含みます。カリウムにはナトリウム(塩分)を身体の外に出しやすくする作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節するのに役立ちます。(※1)ごぼうは食物繊維が豊富な事で有名ですよね。食物繊維は、便通を整えて便秘を防ぐうえで欠かせないものです。(※2)セロリとごぼうの沢煮椀は、「体の循環」にはぴったりのスープです。
(※1・2 出典:厚生労働省e-ヘルスネット)
ー水分補給で心がけていることはありますか?
「暑い日でも冷たいものばかり飲まないことも大事。あたたかいお茶やスープでおなかを冷やしすぎないようにしています。」
スープは、栄養補給と共に水分補給ができるので、体調を整えるのにぴったり。たっぷり野菜がペロリと食べられる沢煮椀、ぜひ作ってみてくださいね。
レシピ提供:有賀 薫 スープ作家
約10年間3500日以上、毎朝作り続けたスープを土台に、シンプルで作りやすいスープのレシピと暮らしの考え方を各種メディアで発信中。
雑誌・ウェブメディアの連載多数。著書に『スープ・レッスン1.2』(プレジデント社)、『朝10分でできる スープ弁当』(マガジンハウス・2020年レシピ本大賞入賞)、『有賀薫の豚汁レボリューション』(家の光協会)など。
最新刊は『有賀薫のベジ食べる!』野菜がたっぷり食べられる一冊です。